2020-05-01から1ヶ月間の記事一覧

缶詰の話

数回前にオイル・サーディンの缶詰の話をしましたが、ナポレオンが軍隊のためにはじめたような話として覚えていました。実は少し違って、ナポレオン時代の発明は瓶詰でした。19世紀初頭に皇帝となったナポレオンは軍隊を引き連れてドイツやロシアと戦ってい…

ジャズの100年とジャンルの消滅

ヤン・ガルバレクのRites(2006)を聞いて和んでいます。でも聞きながらこれってジャズなのだろうか?と思いながら聞いています。1960年代初めに北欧の14才の少年がコルトレーンを聞いて、1970年代初めからジャズのレコードを出しますが、それは黒人の、そし…

けっこう人出が・・・

昨年10月に東北支部(アメリカ文学会)から支部が中心になってシンポを重ねた議論をまとめた『ヒッピー世代の先覚者たち』の書評を頼まれました。お隣の東北支部へは事務局の時に公私の交流を兼ねて何度も訪ねて、いちおう準支部会員のような立場でいました…

スピリチュアル/フォークロア/郷愁

ヤン・ガルバレクのIn Praise of Dreams(2003)を気に入って聴いています。ヴィオラとドラムのトリオ。ガルバレクはソプラノとテナー・サックスの他にシンセサイザーとサンプリング・マシーンを使用して、かつパーカッションも担当。ドラムもエレクトリック…

ちょっとだけ自炊

30代の時、1980年代にオイル・サーディンの缶詰のふたを8分くらい開けて温めて酒のつまみにした記憶があります。椎名誠の『怪しい探検隊』シリーズでキャンプ料理などが紹介されたので、自分でも少しやってみました。1989年には勤務先の大学の交換教授とし…

スティーヴ・ウィンウッド再発見

きっかけはベスト・アルバムの『クロニクル』(1987年)。まさにウィンウッドの1980年代の楽歴を年代記(chronicle)的に追ったもので、その後再確認的にArc of a Diver (1981年)、Talking Back to the Night (1982年、Back in the High Life (1986年)と聞き直…

言語にとって美とは何か

学生時代に読んだ吉本隆明のタイトルを流用しましたが、本意は美ではなく善がポイントです。真善美ってプラトンで少し思い出しましたが、本当の事、善なる事、美しい事、それ(ら)が理想なんだと。で自分の優先順位でいくと、善~真~美。専門分野で行くと…

哲人王は無理でも・・・

きっかけはいつものように何故か手元にあったトランペットのテレンス・ブランチャ―ドのアルバム。そこからサックスの盟友ドナルド・ハリソンとのグループのCDに発展?しました。そのランチャ―ドに戻って、彼が参加しているカナダのロック?グループのPhiloso…

従順で同調的?

よく考えるとけっこうきちんと外出を控えていたんだなと思いました。2ヶ月ぶりにかみさんと外食。僕の誕生日と誕生日週間という事で、3月初旬に円山で2回外食して以来です。 でも正確に言うとぼくは 週1か10に1回街まで買い物に出かけて、ついでに?ラン…

リアルの意味

リアルって何だろう。経験という事で言えば、自分がその場にいて直接経験した事がリアルなのだろうか。つまり現実世界にて現実に経験する事がリアル。しかし現場にいても、その人の能力や関心の度合いで、受け取り方は様々だ。何も感じない、理解力の欠けた…

サヨナラだけが人生だ

ノルウェーのサックス奏者ヤン・ガルバレク26才の時のアルバム、Witchi-Tai-To(1973)が好きで時々聞いていますが、タイトル曲ではなく3曲目のHasta siempreと5曲目のDesirelessが気に入っています。 「アスタ・シエンプレ」はキューバの歌手・作曲家のカル…

天陽くんとポップ・アート

昨年のNHKの朝のテレビ『なつぞら』で主人公のなつの幼馴染(初恋?)だった天陽君は今どき多いちゃらくてきれいな俳優ではなくて好感が持てた。この天陽くんのモデルが神田日勝(1937~70)でした。いま東京ステーション・ギャラリー(丸の内)で展覧会を開…

ポストモダンなローランド・カーク

またローランド・カークですが、ブログを書き続けるために書くのではなく(そういう時もありますが)これは聞くと面白くて書きたくなります。アルバムはVolunteered Slavery、これはジャズの枠を超えたブラック・ミュージックのメルティング・ポットと考えて…

カークとケリーとヒル(とハンコック)

KとHで韻(頭韻)を踏んでみました、あまり意味はないけれど。ローランド・カークの『ドミノ』はソロ初期の代表作のようです。面白いのは対照的とも言える二人のピアニストが登場している点です。アンドリュー・ヒルが6曲を1962年4月ニューヨークで、ウィン…

もともとリアルでない

授業が好きだという訳ではないけれど、やんるんなら学生の顔を見ながらやりたい。今のところ対面授業は6月1日からの予定ですが、これがどうなるか。札幌でも北大や市立大学は前期遠隔授業となっているらしい。 僕はオンデマンドやリアル配信などはできないの…

怒ると金がかかる

昨日は政府と市の無策に怒ってしまって、お金がかかった。何故か、自粛していたCDの購入にスイッチが入ってしまいました。ローランド・カーク3枚(ドミノ、アウト・オブ・アフターヌーン、自発的奴隷)、エリントン1枚(マネー・ジャングル)、チック・コリ…

久しぶりに怒

久しぶりに大通りのテレビ塔方面に行くと、地下街のオーロラ・タウンはほぼシャッター。丸井と三越も5月いっぱいは休業とか。北海道は2月末に独自に緊急事態宣言を出してそれがうまく行ってちょっと成功モデルの様にも言われたけれど、3月半ばに解除した後じ…

パブとロースト・ビーフ

いつかとはあまりにも昔なので恥ずかしくて言えませんが、1997年4月から8月中旬まで住んでいたフラットはロンドン西部、パディントンの少し北のメイダ・ヴェイルにあり、ロンドン東部のキングス・カレッジ(ロンドン大学)まで毎日バスで20分位かけて通って…

ジョイスとダブリン

ロンドン滞在中にダブリンに旅行をしました。ロンドンの北の玄関口ユーストン(Euston) 駅から特急列車でチェスター(Chester)へ行き、そこで乗り換えてアイリッシュ海に面する港町ホリーヘッド(Holyhead)に向かいます。ホリーヘッドでフェリーに乗り換…

ドリトル先生と面白キャラ

井伏鱒二の『駅前旅館』は峰岸達の表紙はよかったけれど、内容は期待した割には・・・でも森繁久彌主演による映画はヒットして「駅前」シリーズは24作も続いたらしい。 井伏鱒二の名前を知ったのは、小学校の教科書での「山椒魚」。これって小学校で読んで習…

リトル・リチャード、ゲイ/ブラック・パワー

リトル・リチャード「トゥッティ・フルッティ」(Tutti Frutti)を歌うパット・ブーンの映像を見た時、白人ミュージシャンのLove & Theft(アメリカの黒人文化を白人が愛しつつ盗むという事について論じた有名な本)だなぁと強く印象付けられた事を覚えていま…

表紙で選ぶ

本の装丁や表紙の絵には関心があります。僕の本の時もイラストに知り合いの画家にお願いし、彼女に装丁のプロを紹介してもらいました。二人とも有名な本の装丁・挿画を担当していました。その割には料金はかかりませんでしたが、他の人はあまり外見を気にし…

カッコーのセレナーデ

タイトルはローランド・カーク(1935‐77)の曲Serenade to a Cuckoo で僕はI Talk with the Spirits(1965)で聞いています。アルバム・タイトルもいい。異形のミュージシャンがシャーマンのように霊とコミュニケーションをする。珍しくフルートのみ演奏して…

外食とレポート

2週間ぶりに街に買い物に。東急デパートは数少ない開いているデパ地下なのでけっこう混んでいました。 いつもの可否茶館でソフトブレンド。浜藤で鮭とさば。家庭菜園のアスパラを送ってくれた友だちにお礼の焼き菓子の手配をしました。去年は樽川のその友人…

初めてのLPとニュー・ジャーナリズム

高校生の時に初めて買ったLPが長谷川きよし『一人ぼっちの詩(うた)』だった。1969年で僕は17才で、歌手は20才。3つ違いという事は兄貴と一緒だ。もちろん「別れのサンバ」が入っていて、その他もいい曲もあった(ような)。LPは処分してしまい、CDで買い直す…

B級ノワールと一流脚本家

ジョセフ・H・ルイス監督による1950年の『拳銃魔』(Gun Crazy)を見ました。在職中に研究?資料として買っていたDVDを本やCDだけでもたなくなり?見る事に。 主人公の少年時代からの拳銃へのオブセッションの説明、そして戦争から戻り、カーニバルで女拳銃…

1920年生まれの画家

4月末に1885年生まれのミルトン・エイヴリーや1893生まれのチャールズ・バーチフィールドを紹介しましたが、ウェイン・ティボー(Wayne Thiebaud)は1920年生まれ。と言う事は2回りから3回り若く、一世代違う。世代の違いって約30年の事をいうようですが、人…

スピリチュアル・ジャズかも知れない

Philadelphia出身のジョン・レジェンドのアルバムと同様にどうして買ったかよく分からないアルバム第2弾。 ビリー・パーカーというドラマーの1974年のアルバムFreedom of Speechです。ビリー・ハーパー(テナー)でもビリー・ハート(ドラム)でもないビリー…

歩く

時代小説を読んでいると、登場人物はよく歩きます。そう、自動車も列車も飛行機もない時代。江戸の庶民が経済力持つようになって旅を楽しむようになり、特に伊勢神宮を参拝するお伊勢参りが有名です。そしてこの時代の旅行はほほ徒歩だった。お殿様とかお姫…

散歩と花見

もともと札幌では桜は連休後だった。でも5月初旬の札幌はまだ寒くて、円山公園でもビールを飲んでいる若者たちの宴会を羨ましくもなく通り過ぎていった。その後、温暖化の影響か、連休中に満開になったり、最近は連休直前に開花宣言が出る年も。 60前後にな…