マティスが好きになる

 

いま東京でマティス展をやっています。その関係かNHK日曜美術館などでマティスの紹介をしています。 

 そんないくつかの番組を見ているうちにマティスが好きになりました。何故か。

 まず色彩が好きです。特に赤がいい。「大きな赤い室内」が一番好みです。さらに「赤のアトリエ」と「赤い部屋」(または「赤のハーモニー」)、「赤い室内、青いテーブルの上の静物」もある。題名の日本語訳も統一されていないので、少し混乱します。

整理されていないと言えば、いい意味で未完成のような雑然としたレイアウトが自由でいい。特に室内の絵では窓があり、これは額縁と言う絵画の世界から、さらに外の世界につながる入口のようで。

 青も本当ならあまり好みではないはずですが、マティスの青なら。「金魚鉢のある室内」、いいです。

 晩年、体調を壊したマチスは切り紙絵にも挑戦し、独特の色彩センスと構図で現代的。今でもよく目にしますね。

 僕的にはフォーヴィズム(野獣派)というよりも、ジャンルや描き方の制約を超えたポストモダンの芸術家の先駆者のように思えます。自由で感覚的でセンスがいい。そんなに野獣的?ではないです。

 写真は1997年フィラデルフィア美術館に展示していた「青いドレスとミモザ」。横にいるのはまだ30代半ばの奥さん。フィラデルフィア美術館は日曜は無料だったような。レストランにジョン・コルトレーン肖像画がかかっていました。それと今では札幌でも食べられるエッグ・ベネディクトを初めて食べました。美味しかった。