いじめ対策と大阪文化

 昨日のNHKの番組。かみさんに一緒に見ようと誘われて。

 大阪の吹田市の小学校3年生のクラスが舞台です。担任の女の先生。校長も女性。しかも茶髪で太り気味。でもこの校長もよかった。いい意味で大阪風。生徒の前で先生たちがいじめをロール・プレイする一人として参加しています。生徒のいじめ問題に担任一人ではなく4名で取り組んでいます。これは教師間のいじめへの対応を共有し、調性できる。

 小3の子供たちがかわいい。しかもちゃんと自分の意見を言える。問題を言葉で表現できます。これって大阪文化。言語能力が小さい時から鍛えられている。

 大阪の大学で教えている大学の後輩が、話のたびに落ちを付けないといけないんだとこぼしていました。笑いが集団の雰囲気を和ませるのはいいとして、これはうっとうしいなぁと感じていました。

 でも昨日の大阪の小学校の子供たちは、いい意味でのしゃべりんの訓練ができている。お父さん・お母さんとの会話、兄弟との会話、友だちとの会話で言語コミュニケーション能力が鍛えられている。それもこまっしゃくれたしゃべりでなく、きちんと問題と素直に向き合う姿勢が感じられました。

 担任の先生も小さい時いじめを傍観していた反省を子供の前でしていました。この傍観者をいじめを防ぐ側にする事が重要だとか。そのような取り組みをアメリカでも実施している。いじめ問題のプロが各学校に行って指導しています。

 アメリカって、いろんな問題についてのプロがいます。でもその指導って、問題解決のテクニックに終わっていて、人間の心の問題は少し置き去りにされているかな。それもまたアメリカらしい。

 さて小学校のクラスの議論の最後のほうで、一人の女の子がおずおずと手をあげます。自分がいじめを見てどうすればいいのか分からなかったと。でも何かしたいと思うと。傍観者がちょっとだけいじめを防ぐ側になった感動的な場面でした。少しうるっとした。涙腺が弱い老人でした。

 写真はいじめとも大阪とも全く関係のない、根津美術館の写真です。青山の近くかな。庭がいい。でもランチにアルコールがないのが欠点。