『マイルス・アヘッド』の思い出

1960年代の中学生はビートルズベンチャーズ、それとサイモン・ガーファンクルも友だちの家の小さいステレオ(卓上ステレオ)で聞きました。

 でも3歳年の兄は高校生でジャズにはまり、自分でもトランペットを吹いていました。その兄が家に持ってくる『スウィング・ジャーナル』やソニー・ロリンズやMJQ,アート・ブレーキ―とジャズ・メッセンジャーズなどのコンサートのパンフレットを覚えています。

 『スウィング・ジャーナル』の表紙の黒人のおばさん?の顔にうすいひげが生えているような写真。C・Mという有名な歌手です。それから白人なんだけど、少し黒人の血が入っているようなハンサムなギタリスト。これもケニー・バレルと後から知ります。

 で兄が持っていたレコード『マイルス・アヘッド』を僕がなぜかもらい受けた。大学生のころ聞いてもよく分かりませんでした。同じギル・エバンスの共演盤なら『ポギーとベス』の方が聞きやすかった。でも今聞くと『マイルス・アヘッド』の素晴らしさ、美しさがよく分かります。『ポギーとベス』よりもいい(と言っていいかも)。『クワイエット・ナイト』は少しジミかな。 『スケッチ・オブ・スペイン』は分かりやすく、いい。