勤勉の美徳と「檻」

 アメリカ文化を学んでいる時に、ドイツの社会学マックス・ウェーバーの『プロティスタンティズムの倫理と資本主義の精神』(1905)を知った。建国期の英雄ベンジャミン・フランクリンの勤労の結果の蓄財を肯定する。つまり近代資本主義の成功物語をキリスト教の倫理としても評価するんですね。ちょっと合理化かなとも思いました。

 プロテスタントの国々(イギリス、オランダ、ドイツなど)における勤勉さ、質実剛健は風土からくる国民性、文化だと思います。南ヨーロッパの豊かさと享楽性と対比する。日本がドイツの文化に親和性も感じるのも農業国の勤勉さと共通するからかも。二宮金次郎銅像が小学校にありましたね。

 ヨーロッパの小説を読んで、遺産が舞い込んできたら仕事をやめてしまうのに驚いた。労働って金があればしない、忌諱するものだと。だけど日本の文化ではちがうだろう。仕事って、お金のためもあるけれど、自己実現や他者評価と強く結びついている。その前に勤勉は美徳と言うモラルもしみついているような。でもそのような勤勉さが他者に搾取されるとするとそれは「檻」にもなり得る。他者を搾取しようとする欲望資本主義の社会においては。

 写真の手前がVaioソニー)のノートPCとAppleのipad mini2。

 最近はデスク・トップを休ませる?ためにけっこうノートPCを使います。Zoomではノートの方が成功率が高い。それとkindleで読む時はipad で。

 後ろが怖い。アルマニャックのブランデー。値段を聞いて奥さんが怒った?隣はタラモア・デュ―(アイリッシュ・ウィスキー)。その隣はOban(ハイランドのシングル・モルト)。どちらも14年物で、このくらいがちょうどいい。その横は飲み過ぎて、喘息が出た場合の薬。怖い。勤勉とは無縁な。