懐かしい映画音楽

またアマゾンの会員特典映像を見ています。今度は『素晴らしき映画音楽たち』(2017)。

 知らなかった映画音楽の作り手もいて面白かったです。そしてつい自分の映画鑑賞歴について一言。分かりやすく年代順に。

 

・『007/危機一発』(1963)/『007/ゴールド・フィンガー』(1964)/ジョン・バリー

 中学生の中学生の時に名画座ならぬ二番館で見ました。思春期の少年には「ゼロゼロ・ナナ」(まだダブル・オー・セブン)とは言っていなかった)のショーン・コネリーの格好良さよりも、きれいなお姉さんに目を奪われていたと思います。今回の映像の説明で、ジャズ出身のジョン・バリーによる冒頭のビッグ・バンドのブラスの音がジェームズ・ボンドのテーマ音楽の特長だとあらためて知らされました。

 ショーン・コネリー~ジョージ・レーゼンビー~ロジャー・ムーアティモシー・ダルトン~ビアーズ・ブロスナン~ダニエル・クレイグと6人のボンド。もちろんショーン・コネリがダントツ。ティモシー・ダルトンもよかったけれど2作で終了。ジョン・バリーの担当音楽はダルトンまでのようで、あとのオープニング・シーン(銃口の先にボンドが登場して、カメラに向かって銃を撃つ)はいまいちでした。

 

・『シェルブールの雨傘』(1964)/『ロシュフォールの恋人たち』(1966)/ミシェル・ルグラン

  どちらもジャック・ドミュー監督。特に後者の音楽はジャズ的でCDも買って愛聴しています。特に街に踊りとバンドの一座が到着するオープニングの曲は日本の学生のブラス・バンドでも演奏されているようで、『スウィング・ガール』でも使われていました。フランスのジャズってセンスがいい。オシャレです。     

 

・『夜の大捜査線』(1967)/クィンシー・ジョーンズ

  冒頭のレイ・チャールズの歌から映画に引き込まれていきます。最近亡くなったシドニー・ポアチエの都会の黒人刑事と田舎の白人署長との対立と和解がノーマン・ジュイソンの演出で説得力を持って表現されています。

 

・『卒業』(1967)/サイモン&ガーファンクル

  冒頭の「サウンド・オブ・サイレンス」、エレンが主人公と別れて大学に帰るのを遠くから見つめている場面にかぶさる「スカボロー・フェア」、映画のために作られた「ミセス・ロビンソン」など。中学の時に友だちの家の小さい卓上ステレオで聞いた「サウンド・オブ・サイレンス」が懐かしい。

 卓上ではない家具調のステレオが流行った時代(60年代)で、床の間に?飾っていました。引っ越した後は僕の部屋にしばらくあって、それも知り合いに譲ったと言う、ものを大事にする時代でした。

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・『ブリット』(1968)/ラロ・シフリン

 サンフランシスコを舞台とした刑事もの。坂が多い街を車が逃げて追いかける、カー・チェースの走りでした。スティーヴ・マックウィーンはその動き(体技)で評価している俳優です。タートル・ネックにステン・カラーのコートという何気ないシンプルなスタイルでも格好いい。恋人役に新人のジャクリーン・ビゼットが登場。それとタクシー運転手役でのちに名優と称されるロバート・デュバルも。ラロ・シフリンはジャズの方でも有名。でも最近ベスト盤を買ったらそうでもなかった。

 

・『華麗なる賭け』(1968)/ミシェル・ルグラン

再びルグラン。「風のささやき」が有名。金持ちが趣味的に銀行強盗を企画?する役。でもマックウィーンは金持ちのスーツよりも、海岸でバギーを運転する時のスポーティな服装が似合います。それと保険会社から派遣された調査員のフェイ・ダナウェィとのキス・シーンが記憶に残ります。長くてセクシーなんです。

 「風のささやき」がいろんなミュージシャンがカバーしていますが、最近はウェスト・コースト派のバド・シャンクのアルトの演奏がいいです。

 

・『おもいでの夏』(1971)/ミシェル・ルグラン

 これもミシェル・ルグランの主題曲(のみ?)が印象に残ります。それと少年と関係する年上の女性を演じるジェニファー・オニールがとてもいいです。ビル・エバンスアート・ファーマーが演奏していますが、どうも曲のメロディーが美しすぎるのか、スロー・テンポのせいか演奏も甘めになってしまう。

 

・『フレンチ・コネクション』(1971)/ドン・エリス

 ビッグ・バンドの項目で紹介したトランぺッターによる映画音楽です。ジーン・ハックマンもスティーヴ・マックウィーンの動きの切れはないけれど、一生懸命走る。NYのしがない刑事とフランス人の麻薬密売業者の優雅な生活のコントラストが面白い。

 

 長くなりそうなので、ここでいったん切って以下は次の項で。