ジャッキー・ロビンソンを演じる俳優

42 〜世界を変えた男〜』(2013)を見ました。アフリカ系アメリカ人で初のメージャー・リーガーとなったジャッキー・ロビンソンが主人公。この選手の名前とか初のとか知っていましたが。でも厳密には初ではないとも。

 タイトルの「42」とはロビンソンが付けていた背番号で、現在アメリカ・カナダの全ての野球チームで永久欠番となっているらしい。映画の原題は42。極めてシンプル。総じてアメリカの題名はそっけない。日本語の題名は説明的過ぎてうるさい。語り過ぎ。映画の語り口もアメリカ映画は説明不足なくらい。

 ジャッキー・ロビンソン役のチャドウィツク・ボーズマンがよかったです。当時33才で、残念なことに2年前に44才で亡くなっています。大腸がんだったとか。

 実はちょっと前に見た『21ブリッジ』(2019)で主人公を演じていた。その時は特に印象はなかった。悪徳警官と麻薬犯罪を調査する刑事を演じています。その時の相棒の女性刑事が『アメリカン・スナイパー』(2014)で主人公のクリス・カイル(ブラッドリー・クーパー)の妻を演じたシエナ・ミラーという女優でその時はきれいだったのですが、『21ブリッジ』では見違えた。もう一人悪徳署長を演じたのがJ・K・シモンズで『セッション』(2014)で主人公の若きドラマーを厳しく、完全にパワハラになるような指導をする音楽家を演じていました。

 さて『42 〜世界を変えた男〜』の方は、ボーズマンが体格、風貌、演技がとてもいい。でも『21ブリッジ』のような映画ではそうではないので、俳優は映画や役によって違うと言う例かな。

 さて次に副主人公はブルックリン・ドジャーズGM兼社長をブランチ・リッキー。演じるはハリソン・フォード。人種差別撤廃を果敢に実現する良心的な野球人を気持ちよさそうに演じています。ま、いい役ですね。でも主義主張もあるのですが、経営的な観点もある現実主義者でもある。

 そのあたりのリアリズム的な視点・描写も含めて、そこそこ見ごたえのある内容でした。