対比論の有効性/誤謬

 う〜ん、また難しい問題だが、前回途中で終わってしまったし。言葉の伝達性とそれに対する疑問って、実用性と哲学の問題にもなる。僕としては、どちらかではなく、どちらもと言う、またポストモダンの含合性の考え方になるんですね。つまり、どちらもあり。
 はい、テクストは朝日の朝刊の折々の言葉。若い時に傾倒した詩「われら新鮮な旅人」(1965)の長田弘

――言葉は伝えたい事を伝えるのではなく、語ろうにもどうしてもそこに残ってしまうものを探り出し、象るものだ――

「象る」は「かたどる」と読むらしい。「言葉は伝えたい事を伝える」ものでしょうって、突っ込みたくなりますが。ここでは言葉で伝えきれないものの事を言いたいのだと分かります。
 コントラストは言いたい事を強調するためのレトリックなんですが、そのために片方を切り捨てる事についての違和感なのでしょうね。厳密には間違っている。コントラストは、レトリックとしては有効だけれど・・・思考の整理の段階ではいいのですが、結論としては避けた方がいいかな。

 昨日の学会のアルバイト学生への説明会はうまくいった(らしい)。天気が悪かったけれど、出席率はよかった。でも変更が多い。4年生が卒論の進行状況でキャンセルしてくる。すると関係ファイルの訂正が増える。その複数のファイルの整合性に齟齬が出てくるんですね。ま、それも仕方がない。4人で相互にチェックすれば何とかなります。この支部執行部の仲間がいい人たちで、気持ちよく仕事ができる。

 写真は2001年NYのマンハッタンはブライアント公園です。ミッドタウン、グランド・セントラル駅の近くにある市立図書館の隣にあります。ゥィリアム・カレン・ブライアントという詩人の名前から。1990年代前半までは麻薬の密売などで危険でしたが、検事出身のジリアーニ市長になってから治安がよくなりました。夕方、チェスをやっていたり、小さなライブがあったり、いい雰囲気でした。MOMAと公園の中間のアパートに住んでいたので、歩いて7分位か。よく行きました。コーヒーやビールを飲む事も出来ます。写真の奥が東向きになるのかな。