ゴダールと札幌シネマテーク

  道新ホールで見たゴダール(1930‐2022)の『カラビニエ』(1963)、『中国女』(1967)、『ウイークエンド』(1967)。

 (ジュリアン・)デュビビエ(1896‐1967)の『舞踏会の手帖』(1937)や『運命の饗宴』(1942)も道新ホールで見たので、たぶん札幌シネマテークによる追悼上映だったのでしょう。高校生だったので、9時頃上映終了で帰宅時間を気にした記憶も。

 若くして亡くなった盟友(フランソワ・)トリュフォー(1932‐84)が伝統的な映画の方向に去った後も、過激なアヴァンギャルドな映画作りをしたようです。でもデビュー作の『勝手にしやがれ』(1960)が主演のジャン=ポール・ベルモンドジーン・セバークもあって代表作。トリュフォーの『ピアニストを撃て』(1960)にもゴダール的な場面の繰り返しがあって面白い。

 『気狂いピエロ』(1965)も忘れ難い。ベルモンドとアンナ・カリーナゴダールはその時の奥さんか恋人を主演女優にしていますが、監督はみんな同じような事をしているか。映画を作る集団のリーダーと、そのグループの一番美しい女性との結びつき。

 ピエロ(ベルモンド)が口ずさむランボーの詩が印象的です。L'Éternité/Elle est retrouvée./Quoi ? — L'Éternité./C'est la mer allée/Avec le soleil。「見つかった/何が/海だ/太陽と一緒の」。破滅的なピエロとランボーゴダールが時空を超えてつながるような。

 11年前の自分のブログの方がきちんと整理されていて70才の頭脳よりも59才の方がちゃんとしている事を再確認。

   https://seiji-honjo.hatenadiary.org/entry/20110717/1310851371

 写真は左からクロード・ルルーシュゴダール、トリュフォ、ルイ・マルロマン・ポランスキーの珍しい顔合わせのショット。