終わりよければすべてよし

 小旅行の最終日、何とか予定をこなした。

 と言っても、品川のホテルをチェックアウトしてから浅草並木藪に行き、2時の羽田発の便に間に合うようにするという、なんともスケールの小さい予定です。

 でもそれが達成できたので、大げさなタイトルになりました。

 因みにAll’s Well That Ends Wellはかの沙翁(Shakespeare)の1602年の作品。そして日本に紹介した坪内逍遥は1902年から28年にかけてシェークスピアの全作品を翻訳した。でもかの作品のタイトルは『末よければ総てよし』でした。『終わりよければすべてよし』と訳したのは英文学者の工藤昭雄でした。時に1966年。でこちらの訳が人口に膾炙している。

 でスケールの小さな旅の話。「青物横丁」駅から京急線で「浅草」駅まで乗り、雷門の正面から並木通りを歩いて数分、右手に写真の「並木藪」が見えてきます。まだ開店5分前。雷門はずいぶんと観光客がいました。インバウンド復活か。賑わうのはいいけれど、少しうるさいかな。

 何年ぶりか、調べたら10年以上前かも。実はある時期、生意気?にも東京の「藪」系は神田藪、並木藪、池之端の藪(閉店したようです)など制覇?したと豪語して、「砂場」系に移ったのでした。それで並木藪も2010年前後以来。

 さて入店してスマホでメニューを予習していたので、さっそく注文した恒例の「わさび芋」と木の道具で出てくる焼き海苔。大和芋がとっても粘り気があって美味しい。

 焼き海苔の方は「焼き海苔箱」で出てきます。調理場で焼いた海苔を保温する焙炉(ほいろ)が下箱にあって、炭によりパリパリ感を保つようです。ビールの後は樽酒の菊正。そして天ざる。温かい汁で食べますが、蕎麦屋のきりっとした冷たい汁も欲しいので追加しました。たぶん有料。

 その後、都営浅草線エアポート快特で40分弱。思ったよりも早く羽田に着いてので、少し空港内見学。この早く着くが、時間を気にして早く出発する結果で、時間のコントロールが前倒しでちゃんとできていないんですね。もうちょっとのんびりして、間に合わなくてもいいっかの精神が大事だと思います。

 2時羽田発、3時半千歳着。かみさんのために空弁を買って快速エアポート。札幌駅で乗り換えて琴似まで。ここでタクシーに乗るはずが、ちょうどバスが待って?いたのでつい乗りました。それと前にいた中年女性が僕より大きなコロコロなのにバスに向かっていくのを目にしたせいもありそう。昨日は新橋から品川シーサイドのホテルまでタクシーに乗って、4500円もかかったのに。東京は地理感覚がないので、ちょっと乗るとけっこうかかるので怖くて?乗れない。でもここでバスに乗るとは、あまり疲れていなかったのかな。

 無事家のインタフォンを鳴らしてかみさんの声を聴いてほっとしました。小旅行終了。