Zoom、ギリギリ?成功

 23日金曜日はアメリカ文学会北海道支部の第197回目の研究談話会。

 発表者が地元の旭川からのオンラインを希望したので、またZoomで少し心配でした。

 でも本部がらみではないので、分からない時は仲間に聞ける。でやっぱり最初は失敗。テクに詳しい若者(40才?)に聞くと、「設定」から「カメラ」の「他のアプリのアクセス」をオフにしてはとアドバイスを受け、久しぶりにZoomのmeetingで画像が映りました。パチパチ。

 でも(またでもですが)、今度は音が出ない。でも同時にスタンバイをしていたラップトップでは音が出たので、ラップトップの方に移行。デスクトップも画像は出したまま。

 発表はヘミングウェイの『老人と海』。発表者のHさんは僕と同じ苗字。「じょう」の字が違う。それで「ほんじょうさん」とか「ほんじょう先生」とかどちらの事を言っているのか時々混乱します。

 人種の観点からの発表で、まじめなきちんとした論証で勉強になりました。主人公の老人サンチアゴはスペイン系キューバ人。白人~スペイン系キューバ人~アフリカ系キューバ人と人種の序列や差別や社会階層の違いなどが指摘される。

 アマゾンで見た映画はスペンサー・トレーシーなので白人でした。老人を敬愛するマノーリンという少年の年齢も議論になりそう。亡くなった奥さんはムラータ(混血)か。ヘミングウェイ自身のキューバに対する愛情が、カストロ政権のキューバに対するアメリカでは疑問視され、FBIの監視があったそうだ。もっともフーバー長官のFBIは政治的姿勢に関わらず、有名人の情報を集めて利用した事でも知られる。

 また発表を聞く準備として読んだ本でも、教科書にも載っているこの作品の人気と、名作かどうかは違うと言う意見。名作ではないけれどヘミングウェイ研究にとっては重要な作品のようです。