支部大会終わる

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 2年ぶりの対面とZoomのハイブリッドによるアメリカ文学会北海道支部の第31回支部大会が終わりました。支部長、事務局長、幹事(2名)がほぼ仕切っていますが、僕も幹事の一人。第1部の特別講演会の司会を仰せつかって「奴隷文学」の勉強をひと月位しました。

 退屈な?日々の励みになって良かったです。ちょうアマゾン・プライム会員の見放題の映像に新しい奴隷文学の映像化があってずいぶんと参考になりました。でも講演の藤平先生によると、文学の力の方がすごいんだと。確かに『地下鉄道』を本当に地下鉄に近い映像にしてしますと、それで終わりになってしまいます。視覚的に見せられるとそこで終わって、想像力を働かせる余地がない。もちろんそれなりに工夫をしている映像ですけど。

 今回は懇親会はしないで、講演とシンポの講師の4名とこちらの4名で慰労会という形にしました。ゲストがタバコの煙が苦手というので、禁煙の会場を探して、結局駅前のアスティ45の「海へ」。ここはけっこうそばの宴会の声がうるさいのですが、選択肢がなくて。でも7時から2時間のところ3時間もいさえてくれていいところもありました。

 でも後ろの老人(男性)の宴会の酔っ払いが2度もカーテン越しにうちの宴会に倒れ込んでくるというトラブルも。最後には酔いつぶれて仲間に運ばれて行きました。元気がいいんだか、バカなのか。

 宴会での藤平先生のアメリカ文学界の様々なエピソード/ゴシップがとても面白かった。57才でなくなったフェミニスト/研究者の竹村和子さんとの交流は悲しくもあり。竹村さんは名古屋でのアメリカ研究のサマー・スクールでもご一緒したし、北海道の支部大会にも特別講演の講師としても来て頂いた。その時はメルヴィルの「バートルビー」についてフランスのアガンベンの「バートリビー、偶然性について」(1993年)の紹介も含めてすごく刺激的でした。「絶対的な拒否」が解放に通ずると言うような。

 その他いろいろの話が面白かったのですが、ここで書くことは・・・

例えば、藤平先生は中央大学で定年を迎えたのですが、その前に成城大学にもいて、冨山太佳夫さん、石原千秋さん、木敏夫先生たちとずいぶんと飲み会をやったとか。

 英文学の冨山さんは僕的には漱石に批判的な人だなぁと思っていました。彼の本も5冊くらいあるのですごい研究者だなぁと思いつつ。当時成城にいた小森さん(北大国文出身)や石原さん(漱石研究)が始めた『漱石研究』の創刊号と最終号(第17号)で漱石批判的な文章を書いていてすごいなぁと思っていました。つまり石原さんと小森さんは研究の公正性のためにあえて漱石側でない、でも尊敬する同僚の研究者(冨山さん)に書いてもらったのだと思います。

 さて週明けの今日はMR検査を受けて、市立病院から大通りの「チャイナ・パーク」へ。10月15日いらい。1時半すぎて空いているかなと思ったら、けっこう混んでいます。定番の生ビール+紹興酒(グラス)と餃子。あとからねぎラーメン。食後買い物をして帰宅。

 写真は金曜のドカ雪の夕方、食堂から撮りました。手前がテーブルの端で、ウッドデッキの鉢が雪帽子に。その向こうは公園の入り口と川向こうの小山です。