レジ―・ワークマンとスピリチュアル

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   きっかけはスタンリー・カウエルのアルバム探し。『幻想組曲』が気に入ったのは発表された1973年、遡って『ブルース・フォー・ザ・ヴェㇳコン』(1969)と『ブリリアント・サークルズ』(1969)を聞いて、同時にもちろんチャールズ・トリヴァ―のバンドMusic Incでの演奏も。ただMusic Incは双頭バンドだと思っていたら、スタンリー・カウエルの経歴(wiki)にも載っていない。チャールズ・トリヴァ―とスタンリー・カウエルは、1971年に黒人ジャズの発信地とも言えるレコード・レーベル、ストラータ・イーストの創設・運営を始めたのだけれど、いろいろと確執があったのかなと。

 でもスタンリー・カウエの経歴を辿ってたどり着いたGreat Friends(1986)でいろいろと発見がありました。スタンリー・カウエル(p)+レジ―・ワークマン(b)+ビリー・ハート(d)にリズム・セクションにソニー・フォーチュン(as)+ビリー・ハーパー(ts)の2管。1986年の作品ですが、1970年代のジャズの雰囲気があります。

コルトレーン以後の代表的なサックス奏者であるビリー・ハーパーとマイルス・バンドにもいた事のあるソニー・フォーチュン。ソニー・フォーチュンは2018年に79才で亡くなっているけれど、2001年夏にマンハッタンの南端にあるバッテリー・パークで演奏を聞きました。マイルスのGet Up with It(1974)、 Agartha(1975) Pangea(1975)やリーダー・アルバムAwakening(1974)で聞く事ができます。

 やっと今日のメインのレジ―・ワークマンについて。20代半ばでコルトレーンAfrica/Brass(1961)、 Ole(1961)、Live at the Village Vanguard(1962)、Impressions(1963)に参加したベーシスト。その後ジャズ・メッセンジャーズに在籍して5枚のアルバムに参加しています。1965年にはソニー・フォーチュンのAwakening、1973年にはビリー・ハーパー Capra Blackでベースを担当しています。そしてリー・モーガンの『ラスト・アルバム』(1971)やウェイン・ショータ―、ゲーリー・バーツ、ファラオ・サンダースアリス・コルトレーンなど、1970~80年代のジャズに貢献している事が分かりました。しかもコルトレーン以後の黒人スピリチャル・ジャズの牽引車とも言えそうにも思えます。

 いま80代前半でしょうか、活躍中という事で。写真はコルトレーンとの2ショット。

としようと思ったら後ろにマッコイ・タイナー(と思います)とエリック・ドルフィーがいました。