健忘症

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 最近レイ・ブライアントをのPrestige 7098を聞いています。これは1957年の演奏で、デビューは1956年にエピック・レコードから出たドラムにケニー・クラークを迎えたものですが、1959年のRay Bryant Playsよりも Ray Briant Trio Little Susieよりも気に入っています。いろんな人がレイ・ブライアントの特徴について触れていて、それぞれそうかなと思いつつ、僕はゴスペル的な、時にブギウギ的な強力な左手と、意外と知的な右手のアドリブだと思っています。それがこのPrestige盤と1961年のCon Almaに出ているかなと思います。1972年のモントルー・ジャズ・フェスティヴァルでオスカー・ピ―タ―ソンの代役で登場したAlone at MOntreuxで日本のジャズ・ファンにも再評価されて、ファン・クラブもできたそうです。日本ってスティーヴ・キューンなどいいミュージシャンを甘い企画で結果的にはつぶしてしまう。

 タイトルは並行して聞いているセロ二アス・モンクの、やはりこれもPrestige盤とデューク・エリントン曲集を紙ジャケットとCDケースのを2枚ずつ買ったので。今まで20枚近く同じものを買っています。で、モンクもPrestige盤の演奏がいい。しかもドラムがアート・ブレーキ―でとても合っています。なぜか風貌から勝手に思い込むイメージとは違って、知的(って変かな)なドラムです。

 モンクについては2014年に前のブログで書いて、本にも収録しました。その時は日本ポピュラー音楽学会からモンクについての論文の査読を頼まれて、けっこう真面目に文献や資料のCDを買って研究?しました。ま。それって趣味的で楽しいわけですが。モンクのピアノは間の使い方だと思っています。それが期待と違うタイミングで、それもかなり可愛らしい、チャーミングなフレーズでいい意味での意外感から出て来る魅力かな。

 デューク・エリントン曲集はアンリ・ルソーの絵のやつと、そうではないのがあって、間違って買ったのかな。モンクはオリジナルの方がいいかな。エリントンの名曲をモンク的に演奏する事で、モンクの個性が出るかなと思っていましたが、そうでもない。