Roy Hargroveを聞く

f:id:seiji-honjo:20191221055243p:plain


 昨年の11月に49歳で亡くなったアメリカの黒人男性トランペット奏者ロイ・ハーグローブを聞き続けています。

 特にEarfoodというアルバム。有名になったと言われる2曲目めのStrasbourg/St.Denisもいいけれど3曲目のStarmakerの暗い美しさが際立っています。

 youtubeでStrasbourg/St.Denisのライブでの映像を見ましたが、パフォーマンスがうまくて格好いい。ニューヨークのフリー・ジャズ・ランチで見たドナルド・ハリソンも演奏+司会とタップがうまくて良かったけれど、そんな風にプレゼンがうまいミュージシャンって黒人に多いかも知れません。

 その後Nothing Serious を聞きましたが、ストレートなジャズでいまいち。R&Bやヒップホップのミュージシャンと共演したRH Factorも聞きましたが・・・・この世代のジャズ・ミュージシャンと言うのは、ごく普通にアシッド・ジャズやクラブだけでなく、ヒップホップも取り入れるけれど、ジャンル混淆の結果はけっこう判断と言うか評価が難しい。一人で聞く分には好き嫌いでいいけれど、ブログにしたり授業で学生に聞かせる時には、それなりの根拠や理由が必要になります。

 そんな風に考えていくと、ジャズと他のジャンルの境界にある音楽がスリリングで心地良いかも知れない。ジャズでありつつジャズから自由になるエリア。どっぷり他のジャンルと競演するのとは少し違うような。

 スタンダード演奏やビッグバンドでの演奏などのCDもありますが、けっこう値段が高い。MP3やstreamingなどでも出ていますが、どうしてもLPに代わるCDジャケットがないと。でも世間的にはアルバムという枠組みもすたれつつあるのかも。歴史的にはシングルからLPになり、ジャズの演奏時間(収録時間)もそれに合わせてて長くなったのですが、CDならLP2枚組もOK。その結果、別テイクなどもボーナス的に付け加えられて、アルバムの意味が相対的に薄れていきました。だからこのテイクではなくてLPに収録されたテイクが選ばれたんだというような事は判明するとしても。

 CDからさらにMP3やstreamingにメディアが代わると聞き方も変わる。