ウォーラーステインって?

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 アメリカのユダヤ社会学者が亡くなった。「世界システム論」が有名らしい。アフリカ研究が専門と言うのも、ブラジルの少数民族のフィールド・ワークから『悲しき熱帯』を書いたレヴィ=ストロースを連想させて興味深い。

 コロンビ大学を出て、母校で教職につき、1960年代はじめには、フランツ・ファノンの紹介者としても活動したという経歴もいいが、1968年の「コロンビア学園紛争」当時在籍していたので、「いちご白書」で描かれた大学と学生の対立の中でどんな立場にいたのか知りたいものです。

 後にアナール学派歴史学を学び、世界システム論の提唱者となって、1974年、資本主義経済を史的システムとする『近代世界システム』第1巻を発表した。 「世界システム論」は「世界の現状をイギリス、オランダに続くアメリカの「覇権」消滅期と捉えている」(川北稔、朝日朝刊)らしい。

 とすれば、北ヨーロッパプロテスタント国家が中世のカトリック国家からヨーロッパのつまりは世界の覇権を奪い取った近代から、国民国家成立のきっかけとなった市民革命(フランスとアメリカ)後の啓蒙思想の破綻が明確となった200年後の20世紀後半のポストモダンともリンクしているようにも思えます。その辺は、もう少しちゃんと勉強してみようと。

  写真は先日行ったお蕎麦屋さんで飲んだ佐賀のお酒「蔵心」。美味しかったです。