永遠のテーマ

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 思い出しくないけれど「時間」が卒論・修論のテーマだった。

 作家はヴァージニア・ウルフ。でも書きたいのは文学における時間についてだった。

 実は同じモダニズムの作家の中でジョイスの方が魅力的だった。でも『ユリシーズ』は手ごわい。その点ウルフの『ダロウェイ夫人』は政治家夫人のパーティの1日に終始するので、その中で過去の時間に言及はするけれども、『ユリシーズ』のように古典に依拠した複雑な作品よりは取り扱いやすい。しかも「時間」のテーマにダイレクトに関係するし。ウルフって作家よりも評論家としての方が明晰で向いているような気がしました。作品も比較的スッキリしているし。ジョイスの方は、人間と文学の複雑な諸問題を引き受けて難しい。一方でパロディ的で面白い部分も多い。

 で今も少し「文学の時間」に関して書こうとして、考えています。

 人間の「意識/無意識」、「時間」そしてそれらをどのように文学的に「言語」で表現するかが20世紀初頭のモダニズムのテーマだった。

 時間についての文献は80冊くらい研究室から持ってきました。最後の課題だけれど、宿題のまま終わる可能性が80%くらい。でも時々そこに戻って考えたりもします。

 「映像と時間と記憶」とか、「音楽と時間の持続」とか関心のある別のテーマと結びつけて考えると最初は楽しい。深く考えようとすると苦しくなるか。

 写真は細かい種を栽培するためのピートバン。ピート(泥炭、栄養を含んだ土)を板状にして、種を発芽させます。2回ほど地植えと苗ポットで失敗したオレガノとイチゴで挑戦しています。