破壊と創造――文化と対抗性

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 前のブログでは中途半端に終わってしまった「アメリカと対抗文化」について。

 旧来の歴史と文化を持っていたヨーロッパ(イギリスを含む)に対する対抗文化として誕生したアメリカ文化。

 最初は生きるための生活のため、文化はもちろんどのレベルでも存在するのだけれど、捨ててきたヨーロッパに対抗する文化は持ち得なかった。

 独立して半世紀ほどたった18世紀中ごろにアメリカ独自の流れができてきます。エマーソンの「アメリカの学者」による知的独立、とハドソン・リバー派の自然と霊的なものが混在した絵画の登場です。

 さて話は飛ばして?黒人音楽はアメリカの主流たる白人文化に対する対抗文化とみなす事ができます。ブルースやジャズも宗教や白人文化を混在しつつやはりアフリカ的な身体性を持つ黒人でないと生み出せなかったものだと思います。

 そして新しい音楽を生み出し、商業ベースに乗せるとまた黒人性を打ち出す新ヴァージョンを創造する。それがソウル・ミュージックであったり、ハードバップであったり、ヒップホップだったりするする訳です。

 とすると欧州対アメリカ、白人対黒人という対立軸だけでなく、旧来の文化を脱構築的に破壊して創造するプロセスは、文化創造の普遍的なものだとも言えます。

 少し難しくなりましたが、ずっと考えてきて、時々あちこちで言っている事をまとめてみました。

 写真はウッドデッキに米をまいておびき寄せた?すずめです。